日本鉄鋼業の現状
これまでの取り組みと現状の課題について紹介します。
テクノロジー
今後、地球規模での更なるCO2削減が望まれていますが、そのためには技術開発が鍵であり、長期的には、革新的技術による抜本的な対策が不可欠であると考えられます。
一方で、水素を活用した製鉄を実現するにはさまざまな技術的課題があります。それらの課題について紹介します。
鉄鋼製造プロセスからのCO2発生比率(t- CO2 /t-粗鋼)
(出典)「Carbon Trust, International Carbon Flows – Steel (2011)を改変」
課題
炭素による還元は発熱反応であるのに対し、水素による還元は吸熱反応で温度低下するため、水素還元比率を増加させるには水素の加熱が必要です。
従来高炉 | 水素高炉・シャフト炉 | |
---|---|---|
加熱気体 (爆発リスク) |
空気 (なし) |
水素 (あり) |
送風量 | 数千Nm3/分 | 左記に加えて大量の加熱水素吹き込みが必要 |
加熱方式 | 熱風炉 (直接加熱した耐火煉瓦との熱交換) |
安全確保のため間接加熱などの新規技術開発が必要(加熱効率に課題) |
吸熱反応に対応する技術が必要
(出典)日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050など
https://www.nipponsteel.com/ir/library/pdf/20210330_ZC.pdf
平木岳人也: 第23回廃棄物資源循環学会研究発表会(2012)23_269を改変
Jones, A.J.T., Assessment of the Impact of Rising Levels of Residuals in Scrap, Proceedings of the Iron & Steel Technology Conference (2019)を改変
混入する材質有害元素の無害化技術確立による電気炉での高級鋼製造にチャレンジ
(出典)日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050など
https://www.nipponsteel.com/ir/library/pdf/20210330_ZC.pdf
優位性 |
|
|
|
---|---|---|---|
問題点 |
|
|
|
JFEグループ環境経営ビジョン2050
https://www.jfe-holdings.co.jp/investor/zaimu/g-data/jfe/2020/2020-environmental-management-vision210525-01.pdf
テクノロジー
これまでの取り組みと現状の課題について紹介します。
水素を活用した製鉄を実現するにはさまざまな技術的課題があります。それらの課題について紹介します。
本事業では高炉の特性を活かしつつも、CCUSなどを活用することにより、カーボンニュートラルを実現する方策に関して検討していきます。
本事業ではシャフト炉での水素による直接還元製鉄を実現するための方策に関して検討していきます。
本事業では直接還元法で製造される還元鉄を電気炉で溶解し、高級鋼を製造する技術の開発に取り組みます。